「この世界の片隅で」


池袋 HUMAX で映画「この世界の片隅で」を見た.映画館に足を運んで,映画を見るのは何年ぶりだろう.

美しい映像の緻密で凝縮された映画だった.どんな映画なのかは見る以外には分かる方法がないと思う.

10年以上前に『夕凪の街・桜の国』を読んだ頃に,作者のこうの史代さんのコミックはかなり購入して,『こっこさん』,『ぴっぴら帳』,『長い道』など軽いものは面白く読んだ.その頃に,コミック『この世界の片隅で(上)』も購入してたのだけど,これは重そうな内容に思えて読めなかった.それで映画を見ながら「ああ,こういう内容だったんだ」と思った.今日,この映画を見て良かったと思った.

そのときに ,「ある人は,戦争の記憶は「風化」させるのではなく「浄化」されなければならないと言います」と書いた.この映画を見ていて,この映画で全く書かれていない部分の大きさを同時に感じてしまった.例えば,この映画は,日本では個人の政治的立場を超えて比較的受け入れられるのではないかと思うけど,日本以外の国ではあまり受け入れられないと思う(例えば,中国,韓国では難しいのではないかと思う).敗戦から70年以上が過ぎたけど,いろいろと非常に難しいと思う.