『ホモ・ルーデンス』

ホモ・ルーデンス (中公文庫)

ホモ・ルーデンス (中公文庫)

2007-03-31森鴎外の「あそび」を読んだ頃に購入したと思うのだけど,そのまま積読になっていた本.ふと本棚から取り出して,つまみ読みした.

人類の名称としてのホモ・サピエンス,「作るヒト」という意味のホモ・ファベルと並ぶものとして,ホイジンガは「遊ぶヒト」という意味のホモ・ルーデンスを位置づけようとしている.

けれどもそれ[人間のさまざまの問題]は,何としても真面目であることが必要なものなのです.しかし,真面目といっても,それは幸福というものではありません.私をして言わしめるなら,真面目にすべきことは真面目にやり,真面目でなくてもよいことはそうしないでもよいのです.ところで,最高の真面目さをもって事を行なうだけの価値があるのは,ただ神に関する事柄だけなのです.これに対して,まえにも言いましたが,人間は,ただ神の遊びの具になるように,というので創られたのです.これこそが、人間の最良の部分ですね.だから人はみな,男も女もそういうあり方にしたがって,最も美しい遊びを遊びながら,いまちょうど心に抱いているのとは正反対の考えで生きてゆかなければいけません.奉献の式をするときも,歌い踊るときも,遊びをしながら生きてゆくのです.(同書,p428.もともとはプラトンの『法律』より.)

森鴎外の短編小説「あそび」と同じようなものかなぁ,と思うのだけどどうなんだろう.つまみ読みしただけなので,よく分かってません.